2009年11月16日月曜日

陰口

11月14日(ブルームバーグ):
米連邦預金保険公社(FDIC)のベアー総裁は13日、金融安定化プログラム(TARP)を金融機関の資本注入に活用することは、「賢明な考えではなかった」とし、金融監督システムへの信頼感を損なう状況を招いたとの認識を示した。

  ベアー総裁は米公共放送PBSの番組で、「こうした措置がもたらした問題をすべて確認している」とし、「金融システムや規制当局に対する世間の姿勢に極めて悪い影響を与えた」と述べた。

  米国は昨年、バランスシートの圧迫や金融機関の融資供与停止を招くような、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローンなどの不良資産を取り除くためにTARPを導入。ベアー総裁によると、こうした措置は危機を封じ込めるために必要な措置に含まれていた。しかし、TARPによって金融機関の資金温存が促進され、株価下落に歯止めがかからなかった状況を受け、ポールソン前財務長官は従来の方針を撤回し、金融機関への資本注入にTARPを利用することを余儀なくされた。

  ベアー総裁は「われわれは財務省にこうした資本注入をやめさせようとすることができただろう」と振り返り、「後から考えると、恐らく賢明なことではなかった。ただ当時は適切な措置のようにみえた」と述べた。

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