[フランクフルト 1日 ロイター] スイス国立銀行(中央銀行)のロート総裁は30日、スイスフランのユーロに対する上昇を抑制するという方針を維持すると表明した。
総裁はまた、金融危機が再度深刻化すれば、デフレが発生するリスクがあるものの、国内の景気見通しは改善したとの見方を示した。
さらに、金融および経済の危機に対処するため中銀が今まで講じてきた利下げや債券買い入れ、市場介入などの措置について、今までの戦略に変更はないと述べた。
総裁は「断固としてスイスフランのユーロに対する上昇を阻止する」とし、「3月からの戦略は変更していない。この戦略を維持する」と述べた。
ドル相場を懸念しているかとの質問に対しては、スイスの通商の60%はユーロ圏が対象であることから、ユーロ/スイスフランの為替レートが中銀にとり「非常に重要」と述べた。
スイス経済は今年に入り予想されていたよりも底堅いことが示されたが、リスクは依然あると指摘。2010年の成長見通しについて、緩やかなペースでの成長になるとし「来年の成長は見込んでおり、景気後退もないが、もちろん力強い成長にはならない」と語った。
中銀当局者は、景気回復とともに政策を調整する必要があると指摘しているが、総裁はその時期には言及しなかった。
0 件のコメント:
コメントを投稿