ニューヨーク(CNNMoney) 米連邦準備制度理事会(FRB)のグリーンスパン前議長は7日、米議会の金融危機調査委員会で証言し、任期中の政策には誤りもあったが、自らの低金利政策が住宅バブルを悪化させたわけではないとの認識を示した。
グリーンスパン氏は1987~2006年までFRB議長を務めた。同氏の低金利政策が住宅バブル過熱の原因になり、08年にバブルがはじけて深刻な景気後退の引き金になったとの批判もある。
これについて同氏は、規制当局が金融危機の重大性を理解していなかったと認めたが、自身の政策や予測は大部分が正しかったと証言。「私は70%正しかったが、30%は間違っていた。21年の間には恐ろしくたくさんの過ちがあった」と振り返った。
サブプライムローンの拡大を防ぐためにFRBはなぜもっと早く手を打たなかったのかとの質問に対しては、FRBの権限は限られているとしたうえで、消費者を略奪的な貸付から守るための措置は取ったと強調し、「指摘されているような措置はほとんどすべて取った。その結果として、あれ以上事態が悪化せずに済んだのだと思う」と述べた。
今後起こり得る危機を完全に防ぐ手段は存在しないが、金融機関の資本や担保に関する規制を強化すれば、リスクを回避する一助になり得るとグリーンスパン氏は指摘。略奪的な貸付を防止し、巨大過ぎてつぶせない組織が投げ掛ける問題に対処するため、規制当局にできることはもっとあるとの見方を示した。
金融危機調査委員会は、金融危機の原因を探るために昨年設置された。今週の公聴会では当時の政府当局者や金融業界幹部が証言に立っている。
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