この数年間、殆どの国の投資家が海外の金融資産を買うことへの意欲を増しており、国際的投資家の間で、いわゆる「ホーム・バイアス」離れが大規模に起こっている、と彼は語った。
しかし投資家が神経質さを増すにつれ、ホーム・バイアスが復活してきたのだ。
「アメリカ勢は今年、海外から資金を引き上げている」とToloui。
「一方、海外の投資家はアメリカから資金を引き上げている」。
シンシナティのフォート・ワシントン・インベストメント・アドバイザーズのCIO、ニック・サージェンは、メールでのメッセージの中で、アジア市場のアメリカに続く傾向は、より深い現実に基づいていると語った。
要するに、アメリカの消費者こそが、多くのアジア企業のお得意様であり、アジアの投資家こそがドルの主な保有者なのだ。
近付いたのは、国際株式市場だけではない。
債券市場も接近している。
近年、証券化された債券も国境を飛び出し、多くのヨーロッパの金融機関は、アメリカのモーゲージ担保証券に深く関わった。
その結果、サブプライム問題はアメリカ発だったが、その触手はヨーロッパその他へと、世界的に広がったのである。
それでも、世界市場におけるこのような相関関係にも拘らず、非常に驚かれるのは、アジア株が今年はアメリカよりもヨーロッパよりも悪かった、ということだ、とシンガポールのアバディーン・アセット・マネジメント・アジアのファンド・マネジャー、ヒュー・ヤングは言った。
「アジア財政は堅調であり、政府には準備金があり、消費者も西側のように多額の借金をしていない」とヤング。
「統計的に言って、アジアは素晴らしい状態にある。しかし経済の繋がりが更に深くなったために、市場は今ではもっと深く繋がっている。資本は非常に流動的になった。ベトナムや中国に流入している資金は、地元で調達されたものではないかもしれない。ロンドンのヘッジファンドから来ているかもしれない」。
アメリカでの先の市場危機からの被害はほぼ免れたアジアが、単純に流れに追い付きつつあるだけだ、と言う説明の仕方もある、とアナリストは言う。
市場が回復した後も、このパターンは続くのだろうか。
苦境の時ほど、群集心理による行動が励まされる傾向があるので、それはわからない。
歴史的に見て、多くの株式は今、酷く過小評価されているかもしれないが、これは資産価格が正常値に近付けば、一部の投資家が大きな利鞘を稼ぐだろう、ということを示している。
しかし短期的には、どの市場で取引しようが関係なく、出る杭となった投資家は打たれるかもしれない、というリスクは残っている、と彼らは言っている。
たしかにどの市場で取引しても方向はあまり変わらないです。
でも結構値幅が違う。
為替と株価の相関も直近では薄れているし。
日経とダウも連動しているけど微妙に違う。
株式は過小評価ではなく今までが過大評価だったのでしょうよ。
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