2009年4月30日木曜日

自社株売り

4月24日(ブルームバーグ):米企業のインサイダー(経営幹部や取締役など)が、1938年以来の大幅な株価上昇を好機ととらえ、今回の弱気相場が始まった2007年以降最も速いペースで自社株を処分している。

ブルームバーグが集計した米証券取引委員会(SEC)への届け出資料によると、米衣料品小売り最大手ギャップの創業者一族は今月、 4500万ドル相当の自社株を売却。ストレージ(外部記憶装置)メーカー、ネットアップのダニエル・ウォーメンホーベン最高経営責任者(CEO)が売却した自社株も過去約6年間で最大規模。家庭用品小売りのベッド・バス・アンド・ビヨンドの共同創業者の売却規模は少なくとも2001年以来の高水準に達している。

S&P500種株価指数が3月9日に記録した12年ぶりの安値からこれまでに26%上昇するなか、調査会社ワシントン・サービスの集計データによると、米企業のインサイダーによる自社株売却額は今月に入ってから3億5300万ドルと、購入額の8.3倍に達した。

PNCファイナンシャル・サービシズ・グループの主任投資ストラテジスト、ウィリアム・ストーン氏は、インサイダーは企業の見通しに最も精通していることが多いため、警戒が必要だと指摘している。

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